患者様の状態に合わせて美味しい食事を提供

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院は病床数518床で、25の診療科がある大型の総合病院です。メフォスは、地域の医療を担うこの病院の患者様向け給食を、1987年5月から実に35年にわたってご提供し続けています。これだけ長期間にわたって同じ事業者に給食を委託しているケースはそれほど多くなく、病院側にも「メフォスはチーム医療の一員」と高く評価していただいています。

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チーム医療の一員として

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院が診療を開始したのは1987(昭和62)年5月。メフォスが同病院の患者様向け給食を受託して業務を開始したのも同年5月ですから、開設当初から35年間、ずっと契約を更新し続けていただいていることになります。35年前のことですので、当時、どういう理由でメフォスを選んでいただいたのか、経緯を知るものは残念ながらメフォスにもほとんどいませんが、長きにわたりメフォスが同病院から必要とされてきたということは間違いありません。

同病院事務部の前田光一郎次長も、次のように話しています。

「当院で働いている医療の職種は20種類以上あります。メフォスのスタッフの方たちはその中の専門職として関わっていただいており、チーム医療の一員だと認識しています。契約形態は業務委託ですが、臨床に関わるスタッフとして当院の職員と一緒に取り組んでいただいていますし、メフォスのスタッフが当院に入院されている患者様と直接コミュニケーションを取ることもあります」

Section 02

病院の食事は味気ないという誤解

患者様の食事で最も大事なことは、決められた献立を決められた時間までに指示通りきちんと作るということです。どの患者様にどういう栄養バランスでどれくらいの量の食事を提供するかは、医師が指示を出します。それに従って実際の調理をするのがメフォスの役割ですが、献立のレシピは患者様ごとに少しずつ違うのが基本です。例えば同じ焼いた秋刀魚でも、患者様によって量が違いますし、細かく刻んだものしか食べられない患者様もいます。塩分を制限されている方の場合は、お醤油の量が違ってくることもあります。主食から主菜、副食にいたるまですべてがこの原則に従って作られるのです。だからなのでしょう、病院の食事には、美味しくない、味気ない、というイメージが付きまとっています。しかし、前田次長は「当院の場合、そんなことはない」と明言します。

「入院の経験が少ない方は、病院の食事に無機質な感じを抱いておられるかもしれません。病院では食事も治療の一環なので、味気ないというイメージを持って入院してくる方もたくさんいらっしゃいます。しかし実際にはそんなことありません。季節ごとのメニューもありますし、食事について患者様からお褒めの言葉をいただくこともあります」

Section 03

彩りや盛り付けも工夫、
治療の一環だからこそ美味しく

西部病院では患者様を対象に定期的にアンケート調査を行っており、その中には食事について聞く項目もあります。その結果について同院栄養部の清水朋子副部長は次のように話します。

「とても満足、満足、普通という回答の合計がたいてい80%前後に達します。病院の食事はいろいろ制限があり、お肉をたくさん食べたいと患者様が希望してもエネルギー制限がありますからそんなにお出しはできません。好きなものだけを好きな分だけ食べられるわけではない状況の中では、普通というのは十分プラスの評価です。だから80%という満足度はとても高いと思います。私は当院以外の病院で仕事をしていたこともありますが、満足度は高いところでも60%くらいでした」

前田次長が指摘したように、病院の食事は治療の一環です。しかしだからこそ、患者様に美味しく食べていただくことがとても大事になります。美味しくなければ必要な量を食べていただくことができなくなり、それは治療が十分ではなくなることを意味するからです。前田次長も清水副部長も「メフォスはそのためにいろいろな工夫をしてくれている」と口を揃えます。

例えば食事は彩りも大事だと考え、同じような色ばかりにならないようにいろいろな色の食材を使うようにしています。アンケートで「肉が苦手」という患者さんがいたら、どの肉も苦手なのか、ひき肉にしても食べられないのか、等々のことを患者さんにお聞きして献立を工夫するということもよくあります。もちろん盛り付けにも気を配り、見た目はどうか、自分が食べる立場になったらこの盛り付けでいいか、といったことをスタッフ同士で話し合う機会を設けたりもしています。

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モチベーションの高い職場は進歩する

産婦人科の場合、入院されているのは若い方ばかりです。そこでメフォスは、若い方に合うようにノンアルコールのワインを食事に付け、ワイングラス型のカップを用意することを病院に提案したこともあります。

「現場にいるメフォスのスタッフの方たちも若い方が多いので、自分が入院したときのことを考えていろいろ提案してくれます。業務についてメフォスが自主的に改善することもよくあります。モチベーションの高い職場は進歩するということを実感しています」(清水副部長)

メニューで一番人気があるのはカレー。そのほか、正月はおせち、春には桜ごはんといった四季折々にお出しする行事ご飯も多くの患者様が楽しみにしていると言います。

「当院は外部に向けてのアピールがうまくないので、これからはホームページや広報誌などを通じて広報に力を入れたいと考えています。そのときはホームページに食事の写真もアップしようと思っています。美味しそうな食事があることが病院選びのきっかけになることもありますから、そのときはぜひメフォスにも協力していただきたいものです」(前田次長)

チーム医療の一員となって35年。メフォスに対する聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院の期待値はますます高まっているようです。